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BLE micro proとLPME-IOでHelix picoをワイヤレス化した話

2018年に購入したHelix picoキット、最近あまり使ってなかったのでiPad用にワイヤレスキーボードとして活用すべく色々やった話です。

そもそも、Helix picoとは

自作キーボード界隈で有名な遊舎工房が作ったオリジナルキット。
HeixPicoキーボードキット

左右分割、格子配列の40%キーボード仕様。
QMK ConfiguratorやVIAで自由に配列を弄れる。
Kailh Choc V1スイッチのため薄型で大変コンパクト。
価格もそこそこ安く、自作キーボード界の撒き餌レンズのような存在。

iPadで使うには…

やり方は2種類あって、

・有線接続して使う

一番簡単…か?
HelixにPro microを使ってる場合、
iPad→USB Type-C/AのOTGアダプタ→USB A/microUSBケーブル→Helix pico
という方法になる。
Pro microのType-C版を使ってれば、USB Type-C/Cケーブル1本で繋がると思う。

microUSBとType-Cのケーブルを作るのもアリ。
これは作った記事を書いたのでこちらをどうぞ。
USB Type-C to microBのケーブルを作った話

手持ちのケーブルでなんとかなるので簡単なものの、iPadにケーブルを挿すのが面倒いという最大のデメリットがある。
特にうちのiPad miniはType-Cのマグネットアダプターをつけてるため、一旦アダプターを外して…となるのが辛い。

・無線接続して使う

Bluetoothで接続するんだけど、実は2種類あって

左右のPro microをそれぞれBLE micro proに置き換える。

左右独立させる方法。
BLE micro proを2つ、BLE micro proに供給する電源も2つ用意する。
左右のHelix picoにそれぞれ繋げればOK。

左右を離して使うならこれがベストだけど、僕は折り畳みキーボードとして使ってるので離すことは無い。
電源が2倍必要だし、BLE micro proは1個5,000円くらいするので、めっちゃお金がかかる。
加えて、2つのBluetooth接続が発生するので取りこぼすとか不安定とか色々あるらしい。

左のPro microをBLE micro proに置き換え、右のPro microはLPME-IOに置き換える。

左右を有線で繋げる場合は、左に制御基板を置いて、右はスレーブ用の安い基板で済ませることができる。
電源も左の1つだけで済むので、総合的に安く・安定しやすい。

今回は左をBLEに、右をLPMEにする方法にした。

詰まったポイント

部品の購入

BLE micro proとLPME-IOといった部品は個人で製作されているので、在庫が安定しない。
基本的に遊舎工房の在庫を頻繁にチェックするか、BOOTHの在庫通知を設定する必要がある。

BLE micro pro(遊舎工房) (BOOTH_のぎけすや)

LPME-IO(遊舎工房) (BOOTH_のぎけすや)

電池はボタン電池か単4電池か、好きな方を使うことになる。
今回は単四電池で(BOOTH_のぎけすや)

BLE micro proに使える電池仕様はドキュメントに書いてある。
https://sekigon-gonnoc.github.io/BLE-Micro-Pro/#/features?id=%e9%9b%bb%e6%ba%90

以下の二系統から供給可能。RAW, VCCからの供給がBATより優先される

  • BAT (1.7V–3.6V)
  • RAW or VCC (3V–5V)
    • ただし、RAW, VCC >= BATのときのみ

最初は10400でも使おうかと思ってたけど、3.6Vが上限なので降圧せにゃとなって断念。
VCCに入れればいいのはそうなんだけど、なるべくマイコン側に直接触りたくなかったので…。

本腰入れてやるなら、充電とかカットオフのついた基板とリポ電池を一緒に収めるのが一番身軽になりそうではある。

左右キーボードの接続について

Helix picoは時期によってバージョンがあるっぽい雰囲気がある。(不明瞭)
今回使ってるのは2018年に頒布されたもので、左右の接続はTRSケーブルでいける。
BLE micro proを基準に、TRSジャックに配線されてるのは先端から+4.3V、GNDとGPIO PIN12(シルク表記35)、GPIO PIN2。

一方で、BLE micro proとLPME-IOで必要な接続はI2C PIN5と6とGND。
これはHelix pico基板上の液晶を繋ぐ用のパッドにあるSDA、SCL、GNDへ配線されているので、つまりこの3つのパッドを配線してやれば左右の通信が可能になる。

ということを突き止めるのに丸一日かかった。
もともとのTRSに配線されてる接続は使わないので、ステレオミニケーブルを外してしまうか、
BLE専用として生きるならパターンカットしてSDA、SCL、GNDを改めて配線しなおして、ステレオミニケーブルで左右通信させるのもアリ。

この調査確認はDiscordのself-made-keyboards-in-japan にある#ble-micro-proでお世話になりました。
びあっこさん、せきごんさん、ありがとうございました!

情報リンク

BLE micro proのgithubページ

BLE micro proのピンアサイン

BLE micro proのドキュメント

LPME-IOのgithubページ

 

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